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【技術士・電験】電気系統の資格取得について

私は電気系の国家資格である
技術士(電気電子部門)と電験三種を保持しています。

電験三種は、入社3年目に取得しました。
一方で技術士は、実務経験が必要なので入社8年目に取得しました。

電気の技術系、特に電力の仕事をしてきていたので、
電験三種の取得を慫慂されていました。

ここでは、この2つの資格取得のメリット・デメリットや、試験内容等の特徴を簡単にご紹介いたします。
電気の専門でない方目線で、詳細な話はここでは差し控えます。

目次(押すと知りたい情報に飛びます)

第3種電気主任技術者

業務独占資格
ゆえに、この資格がないと業務出来ません。
工場や電力の事業に留まらず、ビルの電気設備など、電気機器のあるところに仕事があります。

※電気事業法によって、事業用電気工作物を設置している事業主に対して、工事・保守や運用など保安の監督者として電気主任技術者を選任しなければならないと定められています。

専任されれば、殆どの会社で手当が出ます。

・試験が1日
1日に4科目を受験します。
科目(理論、電力、機械、法規)ごとに合否が出ます。科目合格すれば、翌年と翌々年には科目免除となりますので、3年のうちにすべてに合格すれば、電験3種合格となり、第3種電気主任技術者の免状を取得できます。

4科目もあって、それぞれ範囲が広いので、
一発合格できなくても、数科目ずつ数年にわたって攻略する方法もあります。
救済措置のようにみえて、科目ごとに年によっては難易度が変動するので、たまたま自分が合格を狙って対策した科目が難しかったり、科目免除の効力が切れるプレッシャーとの戦いになったりと、いい面ばかりではありません。笑

・受験資格はなし
大学などで電気を専攻していなくても、願書さえ出せば誰でも受けることができます。

・試験範囲が明確
科目(理論、電力、機械、法規)が定まっており、それぞれテキストや過去問が充実しています。

・試験内容が正誤問題や計算問題
大学入試のように、知識詰め込みの対策が必要な正誤問題や、理論を理解した上で解く計算問題があります。その配分は科目によります。
法規はほぼ知識を問われますが、それ以外は計算がメインです。

対策はよくある受験勉強
私は大学時代に電気専攻でしたので、理論は勉強せず合格したように、電気専攻かどうかで勉強量は変わります。
電力や機械も、専攻や業務によって馴染みのある人は有利でしょう。
過去問をひたすら解いて、問題の傾向を把握し、必要な公式を理解して計算に慣れておくとよいです。

技術士(電気電子部門)

名称独占資格
ゆえに、この資格がないとできない業務は基本ありません。そのために持つ人も少なく、そもそも知名度がありません。
ただし、技術系の資格では最高峰と位置付けられており、名刺にも記載することができます。

・試験が複数ステップ
一次〜二次試験(筆記試験・口頭試験)があります。一次をパスすれば二次へ進めます。
二次は筆記試験合格すれば口頭試験の受験ができますが、口頭試験に不合格となると、翌年筆記試験から受験しなければなりません。

二次試験では、筆記試験合格発表から口頭試験まで数ヶ月しかなく、対策する期間も少ないです。さらに口頭試験は東京で受験する必要があるので、社会人からすると受けるだけでもハードルが高いです。

口頭試験合格発表は年度末の時期で、二次試験筆記試験の願書提出が4月なのを考えると、1年間長期戦であることがわかります。

・二次試験の受験には実務経験が必要
一次試験は受験資格なしで、難易度も電験三種のレベルの問題ができれば受かると思います。
ただ、この資格は二次試験が本当の意味での試験です。
二次試験は、一次試験合格もしくは指定された教育課程の修了者で、定められた実務経験を積んで、はじめて受験できます。
私の場合、大学院修士課程修了なので2年間、会社勤めて5年間の計7年間を実務経験期間として受験いたしました。

・試験範囲は広く、その部門全体
二次試験にはなりますが、試験内容は論文がメインです。
これといって決まった試験範囲や科目があるわけではないので、その部門に対して広く知見がないといけません。

・対策はありません!
同じく二次試験になりますが、範囲が広いのでこれといった対策がありません。(一次試験は前述のとおり)
過去問はありますが、それによる対策が有効ではないのが他の資格試験と違って一線を画します。雰囲気を掴む程度に活用します。
実務経験によって、専門を深めつつ、世の技術動向にアンテナを立てて知見を付けつつ、自身の考えを持つことが必要だと思います。

まとめ

比較する形で書きましたが、
その性質から全く異なるものです。
それに、技術士(電気電子部門)と比較対象とされるものといえば、電験一種や博士号がよくあがると思います。
電験一種は三種と段違いに難易度高くなった資格ですし、博士号は学問です。
技術士はより業務やビジネスの側面を持ち、国として技術者と認める資格です。

私が電験三種を取得して、一種でなく技術士を取得した理由は、また別の機会に紹介します。

以上です。

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