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【公務員の仕事】新しい価値を生むのか生まないのか。

国家公務員のボーナスが過去最高。
先日のニュースで、これを受けてツイッター上でも意見が飛び交っていましたね。

ボーナスは勤務成績を評価した結果

中には、国家公務員は激務だからこれだけ貰っても良いと主張する方も見られました。

労働人口の減少、生産性向上が求められるこの時代です。
費やした時間だけで評価されるわけではなく、成果が求められます。
もっと言うと、かけた時間に対する成果。
企業からすると、人的資源においてもコスパが良い人(費用対効果が高い、短い時間でより良い成果を出す人)を重宝するのは当然のこと。

もちろん、毎月の給与については、働き方改革の時代ですからサービス残業はもってのほかで、労働時間に対してきっちりと給与は支払いが必要です!

ここで言っているのは、評価です。
評価の結果が、賞与となって現れます。
つまり、今回は公務員のボーナスがテーマですので、忙しく働いたから評価が高いとはならないものなんです。
さて、もう一点たくさんのコメント見てて気になったことを申し上げます。

公共サービスについて

このニュースとは無関係ですが「公務員は新しい価値を生み出さない」という発言を過去聞いたことがあります。

今回は公務員という存在、それからその仕事内容についてあわせて話をしたいと思います。

公共サービスは再分配システム

国は国民に対して公共サービスを提供しています。

なぜなら社会インフラは、国民全てが享受するものであり、国が広く国民に税負担を募ってサービス提供する方が効率的だからです。

国民は税金を支払い、公共サービスを受けることになりますが、言うなれば資金として受け取った税金をを公共サービスとして再分配(還元)していることになります。

この再分配に多大な労力がかかるので、国は多額の手数料を徴収し、行政機構を構えてそこで働くための人を雇います。

国が大きくなればなるほど、公共サービスも拡大すればするほど、この再分配には人(公務員)とコスト(税収)が必要になってきます。

公務員でも、現業部門ではもちろん公共サービス提供に直接携わっているため、価値を生み出しています。

しかし、それ以外の公務員はただ再分配のシステムの維持・拡大させるのが仕事で、自らは価値を生み出しません。

コストセンター 

公務員の仕事は、いわゆるコストセンターです。

このコストセンターというのは会計用語で、一般的な定義は業務にかかった費用だけが集計される部門を言います。

コストセンターの目的は、いかにコストを抑えながら、良いパフォーマンスを発揮するかということであり、直接利益を生まない事業部門であるため、業務効率や圧縮が求められます。

間接業務というと馴染みのある言葉かもしれませんが、民間企業では生産性向上のためにこの間接業務の効率化や縮小を進めることが、収益の拡大にもなりますし、最近では労働生産性を上げる意味でも注力が進んでおります。

とある方の「公務員は新しい価値を生み出さない」という意見を指して、それはおかしいという意見をみました。

なぜなら、インフラはハードで、公務員の仕事はソフトだからといった理由でした。

しかし、上記観点に立つとどうでしょうか。

確かにソフトがないとハードを活用したサービスが成り立ちませんが、企業内のコストセンター以上に国の公共サービスにおいては再分配システムに時間と労力、そして資金が投入されています。

民間企業であれば、同じ仕事をするにしても、コストがかからない方法はないか模索して、費用対効果を上げる努力をします。

例えば、「ペーパーレス」。

まさにコストセンターにおけるコスト削減、生産性向上に資する取り組みの一つです。

紙の作業だと、印刷するのに手間と費用がかかりますし、それを持ち回る作業や、保管場所も必要(保管にかかる費用も発生すること)になります。

電子であれば、そもそも印刷の必要がありませんし、決裁は電子申請をすれば済み、保管場所は不要です。

事例:児童手当の継続申請

先日、児童手当の継続確認の書類が届きました。

育児する家庭においてはちょっとした手間ではありますが、必須の事務手続きですね。

この事務手続き、書類に必要事項(といっても署名程度)を記入して、必要な資料を添付して郵送もしくは役所に持ち込みをいたします。

役所の仕事が、いかに紙ベースだということが分かる事例です。

今回はたまたま役所で別の用事があったので、郵送せずに直接持ち込みすることにいたしました。

持ち込んでみて、びっくり。

会議室一部屋に受付会場をセットし、3名のスタッフが対応にあたっておりました。

確定申告のように大量に人が押し寄せて行列作るのなら理解できますが、他に誰一人いない中で私一人が提出するには過剰なスペックの受付会場で逆に申し訳なくなりました。

外食先で過剰にアルバイトがいて遊んでいるのを見ると、適切な人員配置ができていないなぁ、無駄なコスト発生しているなぁと思うわけですが、

役所の方もアルバイト・・・ではないはずですので、非常に贅沢な受付対応。

確定申告であれば、必要な記載があるか添付資料があるか見るわけですが(それでも提出だけだとあっさりしたものです)、児童手当の書類はほぼ見るところもなく本当に受け取るだけの仕事です。

そもそも郵送の提出を許している時点で、受け取るだけの仕事に中身がないのも明白。(他に新規受付などの仕事もあるかもしれませんが・・それでも難しい事務手続きではないです)

提出ボックスなるものを用意すれば良いのではないのでしょうか。TUTAYAだって返却ボックスありますよ。受け取るだけに時間かけるの勿体無いじゃないですか。

紙じゃなく電子となると、ルールを変える必要があってすぐにはできないと思いますが、そのルールの中でももっと効率的にできるやり方があるでしょう。

最後に

公務員は必要な存在です。

再分配システムではありますが、公共サービスを効率的に国民に等しく提供できるからです。
国が大きくなれば公共サービスの内容も膨大となりますし、日本のように高品質なサービスレベルともなると、それ相応の労力がかかります。

ただ1つ言いたいのは、お役所仕事と呼ばれる古い体質の仕事のやり方は、労働人口減少も迫って生産性向上が求められる時代なので見直しをしていただきたいと思います。

国民の税金を有効に活用するために!
 

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